忘れることに備える記録

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裏切りのサーカス

TINKER TAILOR SOLDIER SPY

制作2011年 日本公開2012年 イギリス・フランス・ドイツ 128分

監督:トーマス・アルフレッドソン

キャスト:ゲイリー・オールドマンコリン・ファーストム・ハーディジョン・ハートトビー・ジョーンズマーク・ストロングベネディクト・カンバーバッチキアラン・ハインズ、キャシー・パーク

 

英国ミステリーの歴史に燦然と輝く傑作、完全映画化。

展開、伏線、結末――観賞は、頭脳戦になる。

 

敵は、味方の中にいる。

英国諜報員〈サーカス〉幹部に潜む、ソ連の二重スパイ〈もぐら〉を探せ!

 

東西冷戦下、英国情報秘密情報部〈MI6〉とソ連国家保安委員会〈KGB〉は熾烈な情報戦を繰り広げていた。そんな中、英国諜報部〈サーカス〉のリーダー・コントロールは組織幹部の中に、ソ連の二重スパイ〈もぐら〉がいるとの情報を得る。疑惑の幹部は4人、コードネーム“ティンカー、テイラー、ソルジャー、プアマン”。だが、コントロールは作戦失敗により〈サーカス〉を追われ、謎の死を遂げる。

調査を引き継いだのは、コントロールの右腕で、引退した老スパイ・スマイリーだった。浮かび上がるソ連の深部情報ソース〈ウィッチクラフト〉、そしてかつての宿敵、ソ連のスパイ・カーラの影・・・。

やがて彼が見いだす裏切者の正体とは―――。

 

昨年の終わりにようやくBDの廉価版が出たので即購入しました。

いやー観たかったんですよ、これ。でも予告とかを観ると凄く空気感のある映画だったのでDVDよりBDを頑なに待ちまして。

空気感があるのも納得、監督が「ぼくのエリ」の方なのですね。確かに似通った感じがあります。

途中まではふむふむ、くらいで観てたんですが、ラストシークエンスの素晴らしさ。ぼくエリもそうでしたが、1つのシークエンスだけで素晴らしい映画に変えてしまう力量が凄いです、いや、勿論そこ以外もいいのですが。

そしてキャストが豪華。キャストを削れなかったよ、豪華過ぎて。

大人の匂いがするような英国紳士っぷりをみんな垂れ流してくれてます(トムハーディ以外)。ゲイリーの黒縁メガネ姿も良かった、あのメガネいいなーと思ったらポールスミスのようですね。

コリンファースは好きです、好きです。それにしてもこの人…これネタバレになるのかな?後ほどにしておこうか。

そしてジョンハートはどんどん宇津井健に見えてくる、いや逆か?そんなんどっちでもいいか。好きなおじいちゃんです、出番少なくて悲しい。

カンバーバッチはホームズのイメージしかなかったですが良かったです、凄く綺麗な目の色してるんですね。ホームズは私の中でジェレミーブレッドでして、彼の神経質で偏屈でエキセントリックなホームズに慣れ親しんだ為かロバートダウニーJr.のホームズは「これはこれでいいんじゃない?」くらいに言ってましたが自分的には「でもホームズではないよね」と思ってて、もうホームズものはジェレミーのだけでいいや…と心を閉ざしていたのです(笑)しかしそんな中カンバーバッチのホームズを親が観てまして「お?おお?この人はなかなかにホームズじゃないか」と偉そうに思ったもののそれはもう2話目とかで途中からが許せない自分は「やはり私にはジェレミーだけでいいということか」とカンバーバッチとの出会いは数分で終わったのです。って、カンバーバッチの話っていうかこれホームズの話ですね、すみません。

とりあえず、サイボーグ感あるなーと勝手に思ってたカンバーバッチも想像以上に良かったですって言いたかっただけです。

 

何が書きたかったのかわからなくなってきたよ!ホームズめ!

とりあえず良作です。無駄なBGMとかのいらない、間で見せることのできる大人の映画。スパイと言えばジェームズボンドだよねー!的な人にはあまりオススメしませんが。

原作はスマイリーシリーズで3作あったと思うんですが、続きは…やらなくてもいっか。

観賞前に…というもの↓

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映画『裏切りのサーカス』予告編 - YouTube


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このジョンハートの宇津井健感ったら。





 

以下ネタバレ

 

 

 

 

ネタバレと言っても何を言えばいいのか…と思ってしまう。

今までもネタバレとして話の筋を書いたりしてきましたが、この作品に関しては中途半端に書くくらいなら書かなくてもいいんじゃないかと思わせる程、観ようかなって思ってる方には素直に楽しんでほしいと思います。

 

とりあえず上で言おうとしてたことを。

コリンファースは黙して語らずな同性愛者の役のイメージがどんどん強くなっていきますね。この場合は一応両性愛ですが。

これだけ目や仕草で感情を表せるのは本当に毎度毎度感動する程です。

パーティでジムと笑顔を交わすシーンとか、いいねーとなりました。

そして何よりラストシークエンスです。

スマイリーと話しているビルと、ジムと目が合った時のビル。

前者も勿論素晴らしい表情を見せてくれますが、後者の表情の素晴らしいこと素晴らしいこと。

このシーンの為の全てだったんだなと思う。

ぼくエリはプールのシーンの為の作品だと思ってましたが、この映画はここ。

そしてここにきて、今までほぼBGM無しだったのも振りか、となる程の素晴らしいBGM。

フリオ・イグレシアスの「ラ・メール」です。

もう本当このラストシークエンスの素晴らしさったら。

いやー、良い作品だったなーっていう気持ちにさせてくれます。

 

そして最後スマイリーはコントロール(サーカスのトップの呼称)の席について終わりなんですが、続きがありそうな終わり方ですよね。

続きは原作をどうぞ、なのか、いずれ出来たら、なのかはわかりませんが作品全体の雰囲気からすると最善のハッピーエンドで終わったという感じ(アンも帰ってきてたし)でした。

 

とりあえずBD待ちした甲斐がある作品で良かったです。

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