ロング・グッドバイ リミテッドエディション
2014年に5夜に渡って放映されていたNHKの連続ドラマをギュギュっと再編集して2時間にした特別版です。
私はこのドラマ自体知らなかったのですが、知り合いから「観るべし」とラインが来たので録画しておいたのを、今日観ました。
私立探偵・増沢磐二はある雨の日、妻にすてられた原田保と知り合う。
互いの心に友情が芽生えるが、その後、保は妻殺しの容疑をかけられ自殺。
増沢磐二は友の無実を信じて真相を究明する…。
<キャスト>
浅野忠信、綾野剛、小雪、古田新太、冨永愛、太田莉菜、田口トモロヲ、滝藤賢一、遠藤憲一、柄本明
この豪華なキャスト!
ドラマとかあんま観ないからこんなのやってたとは…と思いながら鑑賞しまして。
とりあえず感想をば…
観始めて「おー、なかなかハードボイルドな雰囲気じゃん」と。
嫌いじゃないよー、嫌いじゃないよーと偉そうに思いながら観ていたのですが、途中からなんとも言えない気分に…
これが味なんだと思いますが…ええ…
演出が過剰…
とにかく演出が過剰…何もそこまで…ってくらい。
ハードボイルドって雰囲気だと思うわけですよ、そこはかとなく香るくらいの感じでいいというか、わざとらしくなったらもう滑稽ですよって言うか。
いえ、そこが味なんでしょうが。
そういやこれを勧めてきた方はこういうのが好きな人だったな…と納得。
アメコミ系とか、そう、シンシティとかが大好きな方ですし。
いや、でも面白かったです。
しかしなんか途中で「あれ?あれ?」となりまして。
なんかストーリーに覚えが。
「なんだろう…ロンググッドバイ…確かに聞き覚えがある、でもそんなんありふれたタイトルだし」と思いつつロンググッドバイで検索。
したらレイモンド・チャンドラーの名前が。
「フィリップ・マーロウだ!!!!」とようやくスッキリ。
まさかフィリップ・マーロウが増沢磐二になるとは思いませんし。
でもわかって観てみるとよく出来てるなーとなりました。
あの世界観をよくここまで日本に持ってきたと。
そしてですね、私は浅野忠信好きなんですが、綾野剛はなーと思っていたのです、失礼ですが。
しかしこれでそのイメージが変わりました。
綾野剛の役はテリー・レノックスなんですが、良かったです、テリー・レノックスでした、まさに。
耽美的と言うか、退廃的と言うか、こういう役が似合いますねー。
そういう雰囲気が苦手だったんですが、ハマり役をやってると見応えがありますね。
まあ全体的にみると及第点、ですかね。個人的には。
でも勧めてくれた方のようにハマる人にはガッツリいくタイプだと思います。
私的には原作の「長いお別れ」がオススメです。ハードボイルドの金字塔的なものかと。村上春樹の翻訳もあるんですが、そっちは読んでいないのでなんとも…
あと確か映画もあったと思います、評価が微妙だった気もしますが。こちらも未見なのでなんとも。でも観たくなってきたな。
このドラマも再編集版じゃないのを観てみたかったな。でもボックス高いのよ。