忘れることに備える記録

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この愛のために撃て

À bout portant

2010年公開 2011年日本公開 フランス 85分

監督:フレッド・カヴァイエ

キャスト:ジル・ルルーシュロシュディ・ゼム、ジェラール・ランヴァン、エレナ・アナヤ

看護助手のサミュエルはある日出産間近の妻を何者かに誘拐され、彼が勤める病院から警察の監視下にある男を連れ出すよう要求される。

その男とはある重要事件の容疑者サルテで、訳も分からぬまま犯人の要求に従うサミュエルは、やがて警察からも追われる身に。

孤立無援の状況下、妻を救うため彼は必死の思いで奔走する。 

 

「友よ、さらばと言おう」が面白かったし、評価自体も高かったので借りてきました。

結果、面白かった!カヴァイエ監督良いね!

ノンストップアクションものなんだけど、ハリウッドとは違う感じがいい。あのあまりにも大げさな感じがないし。

このところどころ入る私のハリウッドディスりは「ハリウッド嫌い!!」ってもんではなく、無駄に爆発・無駄に銃撃戦・やたら大掛かりなとこでバトル的な「必要?」って思う派手さを持つ作品全般に持つ感想ですのであしからず。

 

しかしこの邦題、借りよーと思って行ってもいざ手に取った時に悩んだわ(笑)

「こんなつまらなそうなタイトルの作品…本当に大丈夫なのか…」という葛藤…

実際面白かったからいいんだけど。

そして「すべて彼女のために」も観たいのに見つからなかった。探し方が悪いのかな?また今度探してみよう。


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映画『この愛のために撃て』予告編 - YouTube

 

 

以下ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

始まってすぐ交通事故が入って「カヴァイエどんだけ事故好きなんだ」と思った(笑)

でもこの作品もストーリー展開が面白かったな。

じわじわ状況がわかってくる感じ、構成がうまいな。

主人公夫婦、指名手配犯の兄弟、警察Aチーム、警察Bチームの4つが絡み合いながらストーリーが進んでいくんだけど、ややこしそうに見えてスッと理解できるように作られてるから、頭使う系ではなくアクションムービーとして気楽に観てられる、しかも80分ちょい、とても魅力的な作品だな。

 

警官のキビキビおばちゃんが殺されちゃった時は「おばちゃーん!!」と思った、おばちゃん死ななくても…と。なんか感情移入しちゃうおばちゃんだったな、誰かに似てる気がして…昔の先生とかかな(笑)

 

いざ感想を書こうとすると、どこが面白かった、とは言いにくい作品というか、結構漠然と全体的に面白いって感じなんだよな…

オススメです観てください、だけでいいような気も。

 

個人的には敵との間に信頼関係を築いていく様がとても良かったです。

サルテ格好良かった。

そしてラストはな、なんなんかな、7年間サルテはこの日を待ち続けていたのかと思うと凄くやるせない。

ヴェルネールの表情もわかっていたような、いや、しかしデリヘルっぽい子いるんだけどね(笑)まぁクリスマスですし。

そしてラストのラストはサミュエルの笑顔で終わるという、スッキリなのかスッキリしないのか…なんかモヤッとが残るけど…でも良かった!

 

で、恒例の個人的好きなシーン。

奥さんがヴェルネールの女性部下とトイレで戦うシーン。

戦う女性は美しい(笑)

 

カヴァイエ監督には今後も期待しつつ、やはり「すべて彼女のために」が観たい。

 

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