アクト・オブ・キリング
The Act of Killing
2012年制作 2014年日本公開 イギリス・デンマーク・ノルウェー 121分(オリジナル全長編は166分)
監督:ジョシュア・オッペンハイマー
1960年代のインドネシアで行われていた大量虐殺。その実行者たちは100万近くもの人々を殺した身でありながら、現在に至るまで国民的英雄としてたたえられていた。
そんな彼らに、どのように虐殺を行っていたのかを再演してもらうことに。まるで映画スターにでもなったかのように、カメラの前で殺人の様子を意気揚々と身振り手振りで説明し、再演していく男たち。
だが、そうした異様な再演劇が彼らに思いがけない変化をもたらしていく。
前回借りられていたんですが、今回はあったので借りてきました。
で、観たんですが…
なんて評価したらいいのかわからない…
話自体は上記の通りのドキュメンタリー映画。
私としては二度と観ない。
久々にこんなに眠い映画を観たよ…いや、つまらないとかそういうことじゃないというか…いや、大概はこのおっさん達が昔話しながらあーだこーだ言ってるだけだから眠くなるのよね。
そして胸糞。いや、胸糞というか…なんて表現したらいいのかわからない感情になる。
これはどう評価したらいいのか…
まぁ私の評価としては「二度と観ない」これに尽きますかね。
以下ネタバレあり
眠いなーと思いつつ観てたのであまり詳しくは覚えていないと思いますが。
まぁ簡単に言えば「共産主義者(と断定した人)を大量に殺していたプレマン(ヤクザ)にどうやって殺していたのか再現してもらいました」ってだけの話。
で、そのプレマン達はいまだに力を持ってて権力者達とも繋がりがあって、過去自分達が行った虐殺行為を正義(という概念かは謎)だと思っている。だからこそ虐殺の再現も嬉々として誇らしげに行ってくれる。
その誇らしげな感じは別に胸糞ではないです、戦争関係になるとそんなんあることですし、時代背景を知らないとその当時の善悪は判別できませんし。勿論人道的には悪です、勿論。
しかしこの作品で私が胸糞だと思ったのは監督だったりします。
どこまで台本があるのかしりませんが、ちょこちょこ口を挟んでくる監督の言葉が上から目線というか、相手を悪と決めて接し、諭すことを目的としていそうな感じが胸糞でした。
途中から監督のそういう部分が気になってしまいなんかイライラモヤモヤしながら観てたら、何故か(眠気によって覚えていないだけかも)プレマンのリーダーが共産主義の虐殺された側の役をやってみることになってて、自分がやられる側になって急に自分がやってたことの重大さに気付く、みたいな安い展開になって正直唖然。
「俺は悪なのか?」
という疑問に答えを出すこともなくモヤッと終わる。
そしてこの作品一番の胸糞シーンがその前にあるんです。
プレマン達にとってはこの作品は英雄伝のようなものなので色々な人に興味を持って観てほしい。なので虐殺再現シーンだけではなくエンターテイメント性も追及して謎のミュージカル的シーンも盛り込んでくるんですが(プレマンの1人の汚い女装と悪夢に出てくる悪魔は笑った)、その謎のミュージカルシーンの最後に共産主義で殺された側の人がプレマンに対して「殺してくれてありがとう」的なことを言うのです。
まぁプレマン達が考えた話、構成なのでわからんでもないですが、観てるこっちとしては正直「は…?」って状態。
この監督は一体何がしたかったのか…。
観てるこっちは、ヤンキーの過去の悪事自慢をひたすら聞かされる「話してる方は気持ちいいかもしれませんがね」といったプレマン達のオナニーに付き合わされてる気分になりつつも、それ以上に監督の盛大なオナニー作品だと思いました。
まぁ映画ってそういうもんでもあると思いますがね、これはね、個人的にはね、顔を背けたくなる系でした。
結構ダントツで酷評になってるかもしれませんが、私に全く合わなかったということと、この記事が実は半分くらい書いたところで一度消えたからかもしれません…
覚えていないことを2度書くのはツラい…(笑)
とりあえず立て続けに胸糞系を観たから次は明るくてバカっぽいのを観たいです、切実に。
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