忘れることに備える記録

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ぼくを探しに

ATTILA MARCEL

2013年制作 2014年日本公開 フランス 106分

監督:シルヴァン・ショメ

キャスト:ギョーム・グイ、アンヌ・ル・ニ、ベルナデット・ラフォン、エレーヌ・ヴァンサン、ルイス・レゴ

幼少時代に両親がこの世を去って以来、言葉を発することができないポールは、伯母姉妹に育てられる。ダンス教室を営む二人はポールをピアニストにすることに夢中で、彼は過去の記憶を心の中に秘めながら孤独な毎日を淡々と過ごしていた。そんなある日、彼はひょんなことから同じアパルトマンで生活しているマダム・プルーストと出会い… 

 

結構良い評価を小耳に挟んでいたので借りてきました。

映像と音楽は良かった。特に音楽はすごく良かった!

ストーリーは…うーん。決して悪くはないです、予想外だったし、切ない感じがありつつもシュールな笑いを提供してくれたり、悪くはないんですが、私にはピタリと来なかったかな。

でも所々入る過去映像が楽しいんでラストまで結構ワクワクしながら観ていました。

っていうか…週末の仕事終わりに観るのやめたほうがいいかな…なんか映画より疲れに捕らわれている気が…。特に今日やたら疲れが…ちょっと予想外に先輩が1人予定より早く辞め、新人と2人にされて教えなかんわ、でも何故かここ2週間くらいいつも以上に忙しいわ、教えてる時間ないけど自分1人じゃにっちもさっちもだわ、もう!!!って言いたくなる時もあるけどほら、最近の子って怒るとすぐに辞めちゃうとか聞くからさ、「冷静に、優しく、私は親切」と自分に言い聞かせ「Thank you for you kindness、 Thank you for your tenderness♪」なんて百恵ちゃんを心の中で歌ったり、時にビリージョエルの「Honesty」を心の中で口遊んだりしながら笑顔で接しているわけでして、正直何かが限界迎えそうなんだけど先生がギリギリのところでヨイショしてくれるから踏ん張っているこの心の状態で、「帰ったら映画観る!帰ったら映画観る!」と自分を鼓舞してるのにその映画すら集中して観れていない気が…

やばい、なんかダラダラとしたただの愚痴になった…

でも『シンプル・シモン』とかは集中して楽しんだし、やっぱ自分的にあまりしっくりきてなかったってだけかな?

ここまでダラダラ書いて「それ?」みたいな感じですね…

でも全体的に嫌いではないのです、本当です。良くも悪くも仏映画って感じがします。っていうかこの監督は『イリュージョニスト』の方が観たかったんだ、忘れてたけど。今回初の実写長編作ってことですが、やっぱアニメ―ション作家の雰囲気は全体的にあるなー。あ、『ベルヴィル・ランデブー』は学生の頃に観ましたが面白かったです。

とりあえずミュージカル仕立ての回想シーンと、一人二役こなしたギョーム・グイが見どころです。ギョーム・グイの二役は雰囲気が違い過ぎて私は気付かなかったです、顔同じなのに(笑)


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『ぼくを探しに』予告編 - YouTube

 

 

以下ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

見苦しい自分の愚痴なんてどうでもいいのです。

まぁこの荒んだ心を癒してくれそうな気がしたから今日この作品を観たんですが、ちょっと予想外だったというだけで。明日観ようと思ってるコメディにした方が良かったかな?まぁそれは置いておいて。

 

なんか私は???な部分が結構あるんだけど、ボーっと観てたからいけないのかな?

正直マダム・プルーストが何なのか…元々両親が住んでた部屋に住んでるの?っていうかなんでマダムの部屋は隠し部屋みたいなドアなの?ヅラだったのは癌の伏線ってだけ?やたらメロンを欲しがる医師も何?メロン?買えよ…って何かの隠語なの?結構???なんだけど、私の読解力が足りないのか、そもそもそんな重箱の隅をつつく作品ではないのか。

 

ショメらしいアニメ的表現はとても良かったんですが(海の回想シーンとか、カエル楽団とか、伯母ズv.s.プルーストの影の攻防とか)、ピアノ落下で両親死亡、伯母ズそれを黙ってそのピアノでピアニストを目指させてたとか、アニメっぽい感じするけどそらないぜ…ってなった。

あと1番ツッコミたかったのが譜面立て。そりゃないだろ(笑)って思った。仏ではそこそこあるのかな?個人的にはピアノに無駄な装飾もそうだけどあんな重そうな譜面立て置くなやってなったけど(笑)なんか「ピアノを大事に!(ドラクエ的)」な教えを受けたせいでそっちが気になって気になって。でもジェイミー・カラムのようにピアノの上に乗ったり跳ねたりしてみたいなって思ったりもします。でも考えただけで罰当たりそう!なんか本を跨ぐなとか新聞を踏むな的感覚。あ、勿論ジェイミー・カラムはすごく好きです、批判ではありません、むしろあんな風にラフにピアノと接することができたらという憧れ的なものです。

ってここまで書いてなんだけど、私もうピアノやめて10年以上経ってるんですがね。

ダメだ…何言ってるんだろ。

全然作品の感想になっていない!

 

とりあえずラストは綺麗にまとまっていて良かったです。

伯母ズはピアノをあっさり諦めさせてくれたし、何故かダンス教室の生徒さんたちは引き続きウクレレ教室を楽しんでいるし(順応し過ぎだろと思ったり思わなかったり)その中に壁の違法工事で逮捕された両親の友人っぽい人が混ざってたのも良かったし、まさかチャイナ娘さんとうまくいってたし、100分くらい観てようやく主人公の声が聞けたし。

ホノルルに行く途中でグランドキャニオンというのはいくら最初とリンクさせたかったからと言って微妙な気もしないでもないけど…しかもベビーカーで。

 

しかしこの作品で1番心にきたのはエンドロール後。

伯母ズが友人たちと海に行った時の映像が再び流れ、「ベルナデットに捧ぐ」って出るんです。そう伯母ズの1人。

この作品を撮り終わった後、亡くなったようで。

浜辺ではしゃぐ姿が胸にきた…1番の泣きどころかもしれません。

 

ってことで個人的好きなシーンはやはり回想シーン。

特に最初の大人たちが将来何にならせたいかって歌うシーンと、海で変な男がアイス買いながら歌ってくれるシーン。プロレスシーンも嫌いじゃないけど、なんか…(笑)

あとルイス・レゴ演じるコエーリョが全体的に好きでした。なんとも良い味を出していたな。

 

いつか疲れていない時にもう1度観ようかと思います…

 

ぼくを探しに [Blu-ray]