her/世界でひとつの彼女
HER
2013年制作 2014年日本公開 アメリカ 126分
監督:スパイク・ジョーンズ
キャスト:ホアキン・フェニックス、エイミー・アダムス、ルーニー・マーラ、オリヴィア・ワイルド、スカーレット・ヨハンソン
近未来のロサンゼルスで、セオドアは相手に代わって思いのたけを手紙にしたためる代筆ライターをしていた。長きにわたり共に生活してきた妻キャサリンと別れ、悲嘆に暮れていた彼はある日、人工知能型OSサマンサと出会う。
次第にセオドアは声だけで実態のない彼女の魅力のとりこになり…
Amazonがやたら勧めてきたシリーズ。
本当は『バードマン』を観に行こうと思ってたのですが、やはり仕事終わりはキツイというか、夕飯の時間とかF1予選の時間とか色々重なり今日はこれを観ることに。
本当は結構興味ない感じなんですが、予告観て何となく観てみようという気になったので借りてきました。
結果…うーん。悪くはないんだけど、個人的に何というか…微妙。
映像や未来的テクノロジーの点ではすごく良かったです。未来がこんなんになってるならちょっと楽しみ。
あのゲームやりたい、つまんなそうだけど(笑)でもあの子可愛い。
スマホなんてなんのそのな小さいPCに片方のワイヤレスイヤホン。音声だけで色んなことができる世界って凄く便利そうだけど、なんかどうなのかね。
現代の私はそこらじゅうの人が1人でボソボソ喋ってる世の中なんて嫌だけど。
でも確かにめっちゃ便利そうだし。
っていうテクノロジーの進化とアナログの狭間で揺れながら観るくらいでいいかもしれません。
ストーリーとしては想定の範囲内ってイメージ。私はサマンサがどうしても好きになれずに終わりました。
映画『her/世界でひとつの彼女』予告編 - YouTube
以下ネタバレあり
学習機能付きの人工知能OSがあなたの生活をサポートします。ってな話。
まぁ今までのSFでのあったタイプの話ですね。私はSFってほとんど観ないので詳しくはないですが、今までのSFサスペンス?と違うのはこのOSが普段使いの家庭用ってことでしょうか。
マザーコンピュータとかに人工知能を入れて人工知能の逆襲、みたいなのはそれこそ20世紀から耳にしたような話ですが、家庭用OSなんてのは主人に従順であってこその商品価値なんですよね、信じられないような高性能よりも。
ってのを考えるとまぁ想定内な感じだったと思うのです、って言うのも私にはサマンサの感情がどうにもこうにも愛だと感じられなかったから。
OSで人工知能だと思うからアレであって、あれが生身の女性だと考えるとあんな女性そこそこいるじゃないですか。
やたら魅力的でその気にさせるようなことばかり言い、こっちが少しでも背を向けると今までが全て嘘だったかのように、でも綺麗事ばかり並べ立てていなくなる人。
(※個人的にそういう人に何かをされたわけではありません(笑))
私はそれを愛だのなんだのと思えない、ただの依存行為だと思っているので、サマンサのそれも結構白けて観てしまいました。
いや、別に無機物?との恋愛がどうとかじゃないですが。OSとの恋愛ってのはなかなか面白そうだと思いましたし、実際予告で興味持ったわけですし。
でもサマンサが意外や意外、生身の人間の汚い部分をもろに出してる感じで…
OSの擬人化として何番煎じってレベルの「あなたには【対あなた】の対応をしていたけど、実際私はあなた以外のOSでもあるのよ」なオチも結局それっすか、みたいな気分でしたし。
開始30分くらいは目新しい気分で観ていただけにどんどん残念に感じられてしまいました。
そして何より微妙な気分になったのが、当たり前のようなチャットセックス、って言っても音声だからテレフォンセックス的な。
ごめんなさい、初っ端のあの猫の死体で首絞めてどうのの時から結構引いてました。いや、猫の死体関係なく、音声や文字での行為がよくわからないのです、申し訳ない。
でもまぁ独り寂しい方がチャットでってのはギリギリ理解したんですが、OSまでも…ってのが…。いいじゃん、そこはプラトニックで。
OSの喘ぎとかどういう感覚で受け取ればいいの…?と脳内複雑な気分になってしまった。
私多分本当SF系に向かないんだろうな。頭固いのかもしれない。
個人的に好きだったのは主人公の仕事でした。
悲しい仕事だけど、面白いし、主人公の書く文は良かった。
でも、それを出版するってダメだろ(笑)とはなった。
未来はそういうものなのかもしれないけど代行を頼んで手紙を出すってことは代行なのは秘密なんじゃないのかなって。出版したら「私の貰ったラブレターはあの人が書いたんじゃないのか!」ってなるじゃないか、と。
なんかそういうちょっとしたことが気になったり。
あ、あと主人公の胸ポケットになんで安全ピンが付いてるんだろうって思ったんですが、サマンサ(PC)のカメラを外に出す為か、と気付いた時はなんかホッコリしました。ああいうとこ好き。
まあ結果としては映像としては楽しめたけど、登場人物に共感も好感も持てずでした。
1番好感を持ったのはゲームの中の口の悪いあの子(笑)可愛かった。
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