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忘れることに備える記録

観たり・聴いたり・読んだり

セッション

WHIPLASH

2014年 2015年日本公開 アメリカ 107分

監督:デイミアン・チャゼル

キャスト:マイルズ・テラー、J・K・シモンズ、ポール・ライザー、メリッサ・ブノワ、オースティン・ストウェル

名門音楽学校へと入学し、世界に通用するジャズドラマーになろうと決意するニーマン。そんな彼を待ち受けていたのは、鬼教師として名をはせるフレッチャーだった。

ひたすら罵声を浴びせ、完璧な演奏を引き出すためには暴力も辞さない彼におののきながらも、その指導に必死に食らいついていくニーマン。

だが、フレッチャーのレッスンは次第に狂気じみたものへと変化していく。 

 

ってことで、絶対観に行くと決めていた『セッション』を観てきました。

公開前にあーだこーだと色々面倒なことがありましたが、私はずっと楽しみにしていた作品なのでそこらへんは華麗にスルーしておきました。ってことで未だに彼の人たちの文章は読んでおりません。だってね、邦題が決まる前から楽しみにしていた作品にケチつけられたくないし、変な先入観入っても嫌だし、読んでないけどなんとなく批判する内容的なのは想像つくし… 

で、観てきましたよ。県内2劇場でしか上映してなかったけど。

結果、最高でした。映画として最高の作品でした。

私もちょびっとだけジャズ好きなんで、ジャズを誤解してほしくない的な気持ちはないこともないですが、なんといってもこれは映画でしょ。ジャズを扱った映画だからね、評価はジャズではなくて映画としてなのよ。

この作品を観てジャズを批判する人がいたら、そんなナンセンスな人は放っておけばいいのであって、先人たちのエピソードも真偽の程は置いておいてもそれを持ち出してジャンルそのものを批判する人も放っておけばいいのであって。

 

ってことでこの作品は、映画として楽しめる方には是非観ていただきたい1本です。

マジで107分ずーっと興奮、ずーっと目が離せない、ずーっと息が詰まる!すっごい疲れた!

最高の映画体験でした。

とりあえずJ・K・シモンズが怖すぎて観客である私も緊張したし、物音立てられないと思った(笑)

観客にも気を遣わせるとは…(笑)各映画祭で助演男優賞を獲得しまくってるのも非常に納得です。

もう1回観たいけど、これは初見が何よりも面白いタイプだもんな。また忘れた頃に観ようかな、と思うけどこの衝撃はなかなか忘れることもなさそうです…(笑)


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映画『セッション』予告編 - YouTube

 

 

 

以下ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

有名音楽学校の有名講師のスタジオバンドに呼ばれた!なんとしてでも正規メンバーになってやるぜ!な話です。

主人公のニーマンはなんとも気の弱そうな青年なんですが、色々なコンプレックス(家庭の事情とか)のせいもあり、成功への意識は非常に強い。目指すはバディ・リッチのようなドラマー。

そんな彼が成功への細やかなきっかけを掴んでしまった為に起こる様々な狂気じみたことを描いていく作品です。

ドラムの横で眠り、彼女をドラムの練習の邪魔になるからと振り、ひたすらドラムだけを考えて生きていく…。

でも上達ってそういうのの先にあるよねーって考える私は少し古い人間かもしれないです。いや、どれだけ実行するかは別にして心構え的にね。

私の大好きなコルトレーンも彼の家からサックスの音がしないのは寝ている時か外出してる時だったって言われてたしね。

そしてJ・K・シモンズ演じるフレッチャーがマジで震えるくらい怖いのですが、そこそこ昔の人間である私は「ここまでではないけど厳しい先生っていたよねー」な気分で観つつも途中から「ひぃぃぃぃぃぃぃ」って心の中で叫びまくる感じに…(声に出すとフレッチャーに怒られるからあまり表情にも出さずにおののいてたよ)

「恐怖!恐怖!」と脳内エマージェンシーな状態な中、ショーンの死亡に涙するフレッチャーを見て「なーんだ、やっぱフレッチャーも昔ながらの鬼教師なだけなのね。つまり安西先生なわけよ、ショーンは谷沢なんだね」と楽観的に捉えた私は後に想像以上の恐怖を味わうはめになるわけですが(笑)

本当に、ラストのステージ上で「密告したのはお前だろ」のフレッチャーの恐怖ったらない。目の前真っ暗になるわ、観てるこっちも(笑)

楽屋で「スカウトが来てるから目にとまれば成功のチャンスだ、しかし失敗したら、スカウトマンはそいつの顔を一生忘れない」と言ってからの「新曲」だからね。

叫びだしたくなるくらい怖かったわ!私のことじゃないのにトラウマになるレベル!

で、そこでニーマンが勝手に「CARAVAN」を始めての圧巻のラスト9分19秒、それを和解ととる方が多いようですが、私にとっては新たな恐怖の始まりとしか思えませんでした。

結局2人とも狂ってるのです。ジャズを通して、より良いプレイをする為なら日常のいざこざも忘れられるくらいに。

あのステージが終わって2人が握手できるかといったら答えはNOだと私ははっきり思うわけで。結局同じことを繰り返すのだと思います。

だからこそトラウマレベルで怖い作品だった。私はこの映画のジャンルはヒューマンホラーとかでいいと思う、そんなジャンルがあるのかは知らないけど(笑)

 

しかしJ・K・シモンズはさることながら、主演のマイルズ・テラーのドラムプレイも鬼気迫るものがあって良かったです。ガチで血出してたらしいからね…

 

好きなシーンは沢山あり過ぎて…

ラストの演奏シーンの魅せ方は本当に良かったし、「才能のない奴はロックをやれ」って名言も堪らんね、そのセリフがロックだわ。

あとBPM400のドラム、400までいったらもう、ちょっとのズレなんてもうね!

しかしやはり何より全編を通してのフレッチャーの罵倒シーンでしょう。

圧巻の演技です、何を思ったらあんな罵倒シーンが撮れるのでしょうか(笑)

 

ってことで今年1番の最高なトラウマ映画だと思います。

本当に疲れるので、観終わってからハードめのスケジュールを組むことはオススメしません(笑)

しかしこれ観たらドラム始めようと思う人なんていなくなるよね(笑)