バケモノの子
The Boy and The Beast
2015年公開 日本
監督:細田守
キャスト:役所広司、宮崎あおい、染谷将太、広瀬すず、山路和弘、大泉洋、津川雅彦
人間界「渋谷」とバケモノ界「渋天街」は、交わることのない二つの世界。ある日、渋谷にいた少年が渋天街のバケモノ・熊徹に出会う。少年は強くなるために渋天街で熊徹の弟子となり、熊徹は少年を九太と命名。
ある日、成長して渋谷に戻った九太は、高校生の楓から新しい世界や価値観を吸収し、生きるべき世界を模索するように。
そんな中、両世界を巻き込む事件が起こり…
細田守監督のアニメは『サマーウォーズ』のみ観賞。『オオカミこども~』は前回地上波でやった時に録画したものの観ずに消去。今回も録画したもののまだ観ていません。『時をかける~』は仲里依紗の実写のみ観たことあります。あれだけ観ると名作感があまり味わえなかったですが…。筒井康隆は『最後の喫煙者』が大好きです。
『サマーウォーズ』はおばあちゃんが好きだけど、そんなに好みってわけではなく。
なんかこの人の作品っていい話なんだけどイマイチ乗り切れないんだよなーって印象。
しかし今回は!熊徹の格好良さと可愛さにやられて!「これは観に行こう!」と決めました。昔から『美女と野獣』の野獣とか大好きなんです。
ってことで公開初日のレイトショーに。23時からだけど1/3くらいの客がいまして「この人って人気なんだなー」としみじみ。
で、観ましたが…個人的には「うーん…」
渋天街の人々はみんな可愛くて好きなんですが、人間がなー。ストーリーもやっぱイマイチ乗り切れない。そして絵もなー。バケモノ側はまだいいんだけど人間の絵柄がイマイチ…。ラストのバトルシーンとかも映像が…全体的にもっと綺麗にした方が見応えあるんじゃないすかね。あの一昔前のアニメっぽい感じがいいのかな?
あと何よりも声。人間側の声がみんな微妙だった気がするんだけど。特に九太。子供の時も青年になった時もなんであんな喋り方なん…。性格も含めずーっとイライラ。「なんやねん、こいつ。ぶん殴れ熊徹!」と思いながら鑑賞。
ってことで個人的にはイマイチ。アニメで120分超えは長いなーと思ってたけど、120分超えなのに内容が少し薄いような気も。
でも周りの方たちは「面白かったー」と満足そうだったので好きな人は好きだと思います。私はやはり細田守監督があんま合わないのかな。
以下ネタバレあり
なんかなー。なんでこんなに乗り切れなかったかと言うとやっぱ九太が大きな原因かな。
最初から最後までずーっとムカついていました。
偉そうで生意気で、闇?って言ってもなんか自分勝手だし、そのくせよくわからない正義感で暴走したり、何よりも家族ってものがわかってないのはこいつだろ、最後までわかってないだろ…ってなんかモヤモヤ。
私の心が汚れているだけかもしれないですが。
楓も「なんでこいつこんなわかった風のこと言うんや…」となんかモヤモヤ。
渋天街の人たちがみんな好きだったので余計に。
うん、でも渋天街の人たちは好きでした。熊徹はもう!なんだこの愛しい人!
そして宗氏!津川雅彦の声が!いい!!一気にテンション上がったわ!
ストーリーはなんかな…。親子愛や成長なんでしょうが。九太成長してる…?なんかあんま感じなかったけど。強くなる=成長じゃないしね。うーん。うーん…
熊徹は成長していたと思うけどね。
鯨の使い方もうまいようなうまくないような。そんならラストのバトルの鯨はもっと綺麗にしてもよかったんじゃないのかな?
そもそも鯨に変身しつつ近づいてくる意味…。『白鯨』の鯨が自分の分身的な存在なんじゃ…ってのを使って自分との戦いからの勝利って流れにしたかったんだろうけど、「いる?それ…」って感じが。
とりあえずちょっと色々詰めすぎかと。
『オオカミこどもの~』はそのうち観ようかな。オオカミ大好きなので気になってはいるのです。