忘れることに備える記録

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映画は映画だ

MOVIE IS MOVIE

2008年制作 2009年日本公開 韓国 113分

監督:チャン・フン

キャスト:ソ・ジソプ、カン・ジファン、ホン・スヒョン、コ・チャンソク

映画俳優になりたかったヤクザのガンぺは、ある日偶然、映画俳優のスタと高級クラブで出会う。

数日後、最新作のアクション映画のファイトシーンを撮影していたスタは、相手役の俳優に大けがを負わせてしまう。相手役の俳優がいなくなって困り果てたスタは、ガンぺに映画出演を持ちかける。 

 

レンタル店で何度か手に取ったことはあるものの、なんかなーと思っていつも置いてきてましたが、あっちゃんの本にも載ってたし、何より『エグザム』がまた貸出中で…今『エグザム』ってそんなに観たいの…? 

『ミッション:8ミニッツ』『大統領の執事の涙』(これは観たけど感想が言葉にならなそうなので割愛)、そしてこの『映画は映画だ』は弟とともに観たんですが「姉ちゃんの借りてくるのって最初意味わからんな」と言われ…。確かに急に始まるっちゃ始まるけど、大抵そうじゃないのか。

 

で、この映画ですが、なかなか面白かったです。構成も面白かったですし、話自体は深かったです。まぁずっと面白いってわけではなく、最後まで終わると「なかなか…」ってなるタイプかな。

そして30分くらい観たところで「ソ・ジソプかっけー!!」となりました(笑)

最初は「なんかオダギリジョー綾野剛みたいな人だな」くらいの感覚でしたが、観れば観るほどその哀愁漂う姿、時々出る笑み、格好良いです。

ラストは「ええ…何その終わり方…」となりましたが、エンドロールのあの感じとかは「なるほど」となりました。


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『映画は映画だ』予告編 - YouTube

 

 

以下ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俳優になりたかったヤクザと、問題のある人気俳優の話です。

共演者に暴力を働いてしまい共演してくれる俳優がいなくなったスタが「アクションシーンは本当に殴り合うこと」を条件にヤクザのガンぺに共演をお願いして、その映画を完成させようとするんですが、スタにもガンぺにも自分の人生に関わる問題が起きる。

お互いにその問題に向き合っていくんですが、子供っぽくて色々と人間的に問題がある人物、そしてその人物に影響を与える人物、そういう設定だと結構な割合で元々問題があった方はもう1人と関わることによって人生を好転させ、影響を与えた方は落ちるのが定石のようなものだと思ってますが、これも御多聞に漏れず。

そんなある程度予測のつく展開でも「おお」となったのはラストのガンぺの表情でした。

社長を殴っている時にスタの方を向くガンぺの表情。

ミナとの恋愛もありガンぺの人生も好転したように見えていたからこそ、その選択、そしてそれに対する感情が衝撃でした。

タイトルの通り映画は映画。自分と違う人生を演じてみたところで、現実で別人になれるわけじゃない。ガンぺは現実で違う人生を選んでみて失敗しているわけですし。

ミナに「傷付かないように、そして傷付けないように」と願いを込めてキスをされている時ガンぺは何を想ったのかと思うとなんともやりきれない気持ちです。

 

似た感じのタイトルで『俳優は俳優だ』っていう韓国映画もあったんですが、これとはキム・ギドク繫がりってだけかな。

キム・ギドクの脚本ですが、評価は低めのようで…。

キム・ギドク脚本なら何度か予告で観た『レッド・ファミリー』が気になってます。

 

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