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ウソ発見器 -YES or NO 生死を賭けた選択-

SHAME THE DEVIL

2013年制作 イギリス 94分

監督:ポール・タンター

キャスト:サイモン・フィリップス、ジュリエット・ベネット、ピーター・ウッドワード、ピーター・バレット、ケリー・シャーリー

気付くと、深夜のスーパーマーケットで椅子に括り付けられ、ウソ発見器にかけられていたジョン。しかも目の前には銃が固定されていた。店内放送から聞こえてきたのは「これからの質問に真実を答えなければ、命はない」という言葉だった。

そしてジョンへの質問が始まった。第1問はジョンの名前を、第2問はジョンの妻の名前を聞かれ、無事にクリアしてホッとするのも束の間、第3問はジョンが誰にも言えない”重大な秘密”だった。

真実を答えれば秘密がバレてしまい、ウソを答えたら命はない。追い詰められたジョンが考えた答えとは…

 

なんとなく気になったので借りてきたこの作品。映画っていうか、イギリスのテレビ映画?のようです。

で、この作品なんですが…

結構な勢いのポカーン作品でした。

とりあえずパケ裏のあらすじがもうウソです。これ発見器にかけたら反応するよ(笑)

むしろパケ写もウソっていうか、いや、あるんだけど、パケから想像する作品とは全然違った!

SAW的なソリッドシチュエーションスリラーかと思ったら、サイコサスペンスかな?

しかも色々と粗い。粗い。ひたすら説得力に欠ける。

犯人のサイコ感も欠ける。むしろ犯人が読め過ぎてビビる。

全体的にものすごーく微妙でした。ここ最近でダントツの微妙さでした。

旧作80円だからまだいいけど、新作料金とかだったらちょっと腹立ちそうなレベルでした。

オススメはしません。「一体どれ程のもんだ」と興味本位で観るのはいいと思いますが、内容に期待してはいけません。


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ウソ発見器 -YES or NO 生死を賭けた選択- - YouTube

 

 

以下ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パケの男ジョンがパケの装置に座らされているところから始まります。

そして突如スピーカーから流れる男の声、「嘘をついたら目の前の銃で死ぬ」と言われ名前等を聞かれていく。

最近こういうの観てなかったなーと結構ワクワクしながら観始めてたんですが、第3問の質問が浮気の件って時に「え?そんなこと?」ってなりました。命と浮気がバレることなら迷わず命でしょ。まぁジョンも浮気を認め、妻に警察に電話してもらい「助かった」と思ったところで、妻の言った「愛してる」に何気なく「俺もだよ」と答えたらウソ発見器が反応しズドン!

ジョンが主人公でこれからどう犯人と心理戦を繰り広げていくのか、と思ってた私はキョトン。開始5分で主人公死んだよ!!

「えええええええ」と思ってたらそこに刑事が。

この刑事が主人公なのか…とちょっとビックリしつつも、どうサイコな犯人に迫っていくのかワクワクしながら観ていたんですが…

第2の殺人の時点で圧倒的呆然。

主人公の親友である医者が殺されるんですが、ペースメーカーをつけている彼のペースメーカーを遠隔操作で心拍数を上げたり止めたりします。「どうやって…」と医者が聞くものの「そんなことはどうでもいい」って、いやいやいや、どうやってんの?

そして妊娠した妻と相談に訪れた主人公ジム夫婦に対して「彼等に真実だけを告げろ、さもなくば死ぬ」と言われた医者は何故か自白剤を飲んで彼等を待ち、診察(カウンセリング?)スタート。

医者は急に「ジムに頼まれて数年前に違法な時期に入った堕胎手術をやってやったろ」と言い始め。

何故それ?話の流れ不自然だと思うんだけど。案の定ジムの妻は「何それ!」となり。でも自白剤を飲んだ医者は誰かに脅されていることも言ってしまい…

もうウソ発見器なんて登場していません。2人目にしてもう。

そして犯人はどこからともなくジムに語り掛けます。いや、どこから?医者への脅しは電話でしたが、電話は切ってたよね?どこから語り掛けてきたんだ?

そして第3の殺人はもう…なんなの、これ。

第4の殺人はもうおざなりにも程がある。何もコメントできないレベル。

とりあえず第2の殺人の時点で心はもう離れてる。

犯人に関しては登場人物が少ないこともあって薄々気付くレベル。

ジムの動きも、何の感情移入もできない。

そしてジムの部下リーはイギリスにいる時はなかなかしっかりしている人に見えたのに、アメリカに来た瞬間アホになるのは何でなのか…。操作を外されて自棄になってるのかもしれないけど、先輩の目の前に現れた途端「オレお腹空いてるんすけど」→「おおお本場のハンバーガーだぜ!」→「チャイナタウンで銃買っちゃいましたよ、本物っすよー」→容疑者宅からウソに関する本とウソ発見器が出てきた!こいつが犯人だ!→射殺しちゃった、でもあいつが犯人っすよ!

え?なんなんだ…こいつなんなんだ…。

もうひたすらポカン…

で、最終的に犯人がわかるところ、むしろなんでここまでジムは気付かないのか…

その上犯人の動機が「ヨリを戻したいの」、えええええええ何だそれ…

なんかな…もうな…全然意味がわからないというか…

そして最後。妻が危ない!と安否を確かめる為に上司に電話を掛けると「残念ながら奥さんは亡くなった」と言われ、絶望したジムは飛び降り自殺…

しかし場面は上司の方に変わり、「言われた通りウソをついたぞ、これで借りを返したからな」と言う上司と、それに対して「よくやった」感の謎の男。

胸糞エンドってことにしたかったんでしょうが、いやまぁ胸糞エンドですが…

いや、この上司を脅している男誰やねん。

多分犯人が言ってたビクターなんでしょうが、ビクター謎過ぎない?

第3の殺人の時にチョロッとビクターの名前が出てたけど、特に触れることもなく。

そもそも上司はビクターになんの借りがあるの?

もうひたすら意味わからない。

 

なんか色々な人気作品から要素をチョロチョロ取ってきて作った感じです。

表面的な感じはサイコサスペンスですが、ひたすら薄い。

そしてテレビ映画ってことで、CMが入るんだろうなー的な不思議な暗転とか、あと聖書になぞらえて所々入る幕間のようなとこもなんだかなー。

 

基本的にどんな作品でも好きなシーンがありますが、この作品にはあまり…。

でもいっそあまりにも…いっそやり切ってる感はあるから、謎のカタルシスを得ることもでき…ないか…無理か。

ウソ発見器 -YES or NO 生死を賭けた選択-(字幕版)