ナイトクローラー
NIGHTCRAWLER
2014年制作 2015年日本公開 アメリカ 118分
監督:ダン・ギルロイ
キャスト:ジェイク・ギレンホール、レネ・ルッソ、リズ・アーメッド、ビル・パクストン、アン・キューザック
人脈も学歴もないために、仕事にありつけないルイス。
たまたま事故現場に出くわした彼は、そこで衝撃的な映像を撮ってはマスコミに売るナイトクローラーと呼ばれるパパラッチの姿を目にする。
ルイスもビデオカメラを手に入れ、警察無線を傍受しては、事件現場、事故現場に駆け付ける。
その後、過激さを誇る彼の映像は、高値でテレビ局に買い取られるように。やがて局の要望はエスカレートし、それに応えようとルイスもとんでもない行動を取る。
ってことで今週は『ナイトクローラー』をようやく。
ミリオン座近くに良い駐車場を見つけまして、これで安心して車で行けます。でもあそこらへん満車になりやすいよね。パーキング多いのに停めれないなんてことも結構ありますし。まぁ今月はセンチュリーシネマの方が観たいのが多いのでいいんですが。
で、これですが、面白かった。
しぼったジェイク・ギレンホールの眼光がより厳しくなってまして、あのギョロッとした目に冷徹さを存分に湛えてまして。笑ったりもするんですが目が笑ってなくて怖い。笑顔にゾッとする。
いやー、ジェイク・ギレンホール好きです。
あとレネ・ルッソの「いそうだなー」という感じのマスコミの世界に生きる女性もハマってました。
ストーリーは観終わってスッキリするタイプのものではないですが、胸糞ってほどのもんでもなく、「悪が滅びるとは限らないもんねー」っていうある意味のリアル。
もともと脚本家ということで安定のストーリー運びだったと思います。
まぁやはり全編を通してのジェイク・ギレンホールの存在感に拍手したいとこですが。
なかなかの高評価も納得の作品でした。
以下ネタバレあり
金網とかマンホールの蓋を盗んでは売って生活するコソ泥だったルイスが、事件・事故撮影のパパラッチになって成功?していくお話。
どんどん過激な映像を求め、その為には他人を犠牲にしても構わないルイスと、視聴率を稼いで自分の地位を守りたい、その為に法律や道徳の観念を鈍らせていくミーナ。
ショッキングな映像に捕らわれていく様は『KILLERS』を少し思い出したりもしましたが、作風は全然違います。
もともと罪悪感とか倫理観に欠ける男だった為に自身の成功の為に躊躇いを見せないルイスは恐怖でありつつも、ある種の清々しさすら感じました。警察を敵に回しても動じないし。振り切ってるなぁというか、そういう点では天職というか。
口が達者で人を言いくるめる感じも、仕事がなく学がないことにコンプレックスを持っていた男にありそうな設定でルイスという男が「こんな奴いるのか」と思わせると同時に「いそうだな」とも思える絶妙なキャラでした。
部下であるリックを裏切った?のも「オレの交渉術を使ってオレに交渉した」と言ってましたが、そういう自分の能力に対する独占欲もあるある。
だからこのルイスというキャラクターが怖くも魅力的(好感という意味ではなく)に見えました。
それにしてもアメリカでは注意喚起だけであんなショッキングな映像が流せるんですかね。その方がちょっと怖い気がしますが。
とりあえずジェイク・ギレンホールがより好きになりました。