忘れることに備える記録

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ドン・ジョン

DON JON

2013年制作 2014年日本公開 アメリカ 90分

監督:ジョセフ・ゴードン=レヴィット

キャスト:ジョセフ・ゴードン=レヴィットスカーレット・ヨハンソンジュリアン・ムーア、トニー・ダンザ、ロブ・ブラウン

家族関係は良く教会通いも欠かさないジョンは、ナンパにかけては無敵で周囲からは伝説のプレーボーイ、ドン・ファンにちなみドン・ジョンと呼ばれていた。

誰もが羨むモテ男なのだが満たされない彼は、さらなる快楽を求め日々ポルノ観賞に熱中。

そんなある日、正反対のタイプの女性2人と出会った彼は、接していくうちに自信の人生を見つめ直していく。 

 

ジョセフ・ゴードン=レヴィットは調度良い感じのイケメンで好きなのですが、いかんせん彼の出演作は私のタイプの作品でないことが多く、まぁそれなりの場合はある程度ストーリーに目を瞑って観ることもあるんですが、目を瞑ってもちょっと…的な感じが多い為それこそ『50/50』と『ダークナイトライジング』くらいしか観ていないのです。『(500)日のサマー』は買ったものの未だ観ていないし、『インセプション』は観たいと思いつついつも不思議とコッテリ忘れる…次くらいに借りてこようかな。

で、そんな中去年飛び込んできたジョセフ・ゴードン=レヴィットの初監督作『ドン・ジョン』。まだ吹替版の予告が出る前で海外版の予告動画を観て「なんかすげー地雷臭するんだけど…」と思い、スルー決定。

そもそも好きな俳優の監督作ってつい避けてしまうところで、私の好きな俳優ではアル・パチーノロバート・レッドフォードらへんが監督もやっていたりするんですが、どうしても観ようと思えず。ロバート・レッドフォードなんてもうどっちかと言うと監督みたいになってるし、『リバー・ランズ・スルー・イット』はたまにオススメされるんですが何故か観ようと思えず。まぁ私の好きなレッドフォードは『スティング』くらいまでで監督やり始めた頃のレッドフォード作品はあまり観ていないんですが。

そんなこんなで完全スルーしていたこの『ドン・ジョン』、公開してからも評価低かったし「やっぱりな」くらいに思ってたんですが、今回観たい作品がことごとく借りられている中ふと目に止まり90分映画ってこともあってなんとなく借りてきました。

 

しかし、しかしね、結構面白かったよ!

まぁストーリーがストーリーなので下世話というかエロシーンというか、ポルノ映像とかセックスシーンは映るんだけど別にそれがいやらしい感じかと言えばそうではなかったと思う(個人的に)。

大半がエロに関することなんですが、それでも全体的にテンポが良くてエロをエロと認識することはなかったかな(個人的に)。

でもお子さんとかと一緒に観るのは勧めないです、勿論。

話の本筋はポルノに熱中のモテ男が本当の愛に気付くまで…といった意外とお綺麗なお話なんですが、私としては序盤のセックスとポルノの狭間で揺れ動くやりたい放題な主人公!な部分の方が好きでした、半分ギャグ的な感じで。

 

まぁ一言で言うなら下世話系ラブストーリーかな?本筋の恋愛に関しては共感度0だったので(個人的に)ラブストーリーとしての評価は何とも言えないですが、お下劣ハイテンションギャグとしては期待せずに1度観てもいいんじゃないかというレベル。

私としては観る前の評価が低かったので「意外とやるじゃん!」となった1本でした。 


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映画『ドン・ジョン』予告編 - YouTube

 

 

 

 

以下ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナンパ常勝、一夜限りの関係を楽しみつつもセックスよりもポルノを観て自慰行為する方が好きなモテ男が絶世の美女に恋をし、ポルノ卒業を彼女に誓いつつもどうしてもポルノがやめられない、だってポルノが好きなんだもん!的なお話(遠からずくらいの感覚で)

とりあえず始まってすぐ「ジョセフ・ゴードン=レヴィットってこんなに良い身体してたのか!」と思った(笑)すげー良い身体で…童顔なのにムキムキ(笑)

そしてクラブで女に点数をつけながら高得点の女を口説きお持ち帰りすることを繰り返すんだけど、良い女に狙いを定めた時に流れる音楽でもうなんかすごく笑えた(笑)あの滲み出る「しょうもない感」が堪らない(笑)

そう、この作品全体に漂うこの「しょうもない感」がもう大好きなのです!

「ポルノ観つつ自慰行為して絶頂を迎えるタイミングで男が映ると最悪」とか正直感じたことのない感覚だけど「くだらねー(笑)」と思える、この感じが良い。

結構敬虔なキリスト教徒なのか毎週家族揃って教会に行くんだけど、毎週「今週は〇回婚前交渉した、そして〇回ポルノを観てしまった」って懺悔するんだけど「毎週毎週ポルノポルノうるせー(笑)」ってクスリとくるし。

ここらへんの見せ方がすごくテンポ良くて高評価です。

 

そんな感じで前半はしょうもなさ&くだらなさを大満喫していたんですが、バーバラが「男は掃除なんてするな」って言いだしたとこくらいから本筋の恋愛が面倒臭くて…まぁ私としては端からこのバーバラは好きじゃなかったし、まぁエスターも好きじゃないんですが。

エスターも何か闇を抱えているんだなとは思ったけど14か月前に夫と息子を交通事故で亡くした割には最初がいきなりカーセックスだったし、「車は怖いわ」に「おいおい」としか思えず。

未亡人は奔放な恋愛をするなとはまったく思いませんが、夫たちを思って泣いている姿を見られた男にAVをあげたり、なんか私としてはその気持ちがしっくりこない。

主人公がポルノ中毒から抜けていくのも「そんなに簡単でいいんかい、むしろ私としてはあのしょうもない感じのままポルノ最高!でいてほしかった」と思ったり…まぁそしたら映画としての終着点がなくなりそうだけど。

 

とりあえず前半のくだらない下ネタ?オンパレード故の高評価ということで。

でも全体を通してそこそこ楽しめたな、やっぱり。

こんなストーリーでも大丈夫そうな人は是非1度観賞してみてください。個人的にはジョセフ・ゴードン=レヴィットを少し見直したというか、より好きになりました(笑)

 

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